
■皮脂腺
皮脂腺は、皮脂(肌の表面にでてくる脂)を作り出すところで、毛幹と毛包壁との間(毛と皮膚の間)を通り、皮脂を皮膚の表面に押し出します。
皮脂腺の働きは、男性ホルモンの影響を受けるので、思春期の頃から活発となり、にきびの原因となっています。
また、皮脂腺の機能は頭皮が一番活発で、次いで顔、胸、背中、手足の順になっています。特に顔の中では、Tゾーンと呼ばれるおでこと鼻筋の部分が皮脂の分泌が盛んで脂浮きや、化粧崩れがしやすくなります。
【皮脂腺】
皮脂腺は、皮脂(肌に出てくる脂)を作り出すところで、皮脂は皮脂腺の周りにある基底細胞が分裂し、核や細胞成分を失い、脂だけなる細胞に変化したものです。
毛の生えていない、手のひらや、足の裏には皮脂腺はありません。
【独立皮脂腺】
口唇、口腔内膜、まぶたなど毛のない部分では直接、皮膚表面に開いている皮脂腺。
■汗腺
汗腺とは汗を作る腺で、皮膚の深部や皮下組織にある汗腺体から汗を出す器官です。「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があります。
【エクリン腺】
エクリン腺は小汗腺(ショウカンセン)とも呼ばれ、口唇やまぶたを除く全身にあり、特に手のひら、足の裏に多くあり、ほぼ一生涯分泌されます。エクリン腺は、気温の上昇や刺激の強い食べ物を食べたとき、緊張したときなどに発汗します。エクリン腺からの汗は、無色透明の液体で通常は弱酸性で、無臭だが、細菌に分解されると臭います。
【アポクリン腺】
アポクリン腺は、大汗腺(ダイカンセン)と呼ばれ、腋の下、乳首、陰部などの特定の場所にのみ存在し、思春期〜壮年期にかけて分泌されます。アポクリン腺から分泌される汗はごく少量で、たんぱく質が多いため白濁しています。通常、無臭ですが細菌によってたんぱく質や脂肪が分解されると、特有の臭いがします。特に臭いが強く場合を「ワキガ」といいます。
■一日の汗の量
一日の発汗量は、通常800mlと言われています。真夏はその10倍以上の10Lもの発汗量といわれています。
■皮脂膜
皮膚の表面を覆っている、皮脂と汗が混ざりあって乳化した天然の乳化膜を皮脂膜または、アシッドマントルといい、皮膚に潤いとなめらかさを与えながら、細菌やアルカリなどの外部刺激から皮膚を保護しています。また、この皮脂膜は通常、pH4.5〜6.5の弱酸性となっており、これを一般的に、「皮膚のpH(ペーハー)」といいます。
■アルカリ中和能
健康な皮膚は皮膚の表面にアルカリ性のものや酸性のものが付着すると、皮膚の表面で中和し、弱酸性の皮膚に戻す働きがあります。この働きを「アルカリ中和能」といいます。

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